第2回LODチャレンジデー開催報告
9/1(土)に中部大学で,2012年度第2回目のLODチャレンジデーを開催しました.内容は,第1回に続き「Linked Open Data 入門」と題したチュートリアルセミナーです.第1回からプログラムを一部変更し,さらに充実した内容となりました.今回も,約20名の方が参加して下さいました.
当日の様子です.
基調講演では,名古屋工業大学 白松先生をお招きしました.「LODデータセットSOCIAを用いた住民参画Webプラットフォーム」と題して,ニュース記事などをもとに地域で発生した出来事に関する情報をLODの形式で構造化し,このデータを議論の種として地域社会による討論やアセスメントで活用する取り組みについて紹介していただきました.イベントや地域をクラスとして定義し,個々の事件や話題をインスタンスとして扱うことで,実社会に関する情報を整理されています.地域コミュニティでどう活用されるのか,今後の展開が楽しみです.
白松先生による基調講演です.
中部大学 年岡先生と,学生さんの藤本さんから,「JavaScriptで作るLODアプリケーションサーバ - RDFサーバとAppサーバの分離」と題して,お話いただきました.内容は,フロントエンドのアプリケーションサーバとバックエンドのRDFデータサーバを分離し,フロントエンドのためのJavaScriptライブラリを提供するものです.本ライブラリを利用することで,LODアプリ開発の際に,既存のRDFデータサーバを流用しやすくなる点が特徴です.
年岡先生,藤本さんによるご発表です.
豊田さん,下山さんからは,理化学研究所が提供するホスティングサービス LinkData.org と LinkDataApp の紹介がありました.LinkData.org は,地方自治体の公共データを共有するサイト CityData.jp と連携していて,自治体ごとに作成されたデータが横並びで見ることができ,どの自治体の住民が公共データの作成や利用に積極的であるか一目で分かります.ハンズオンセッションでは,LinkData.org のサービスを利用して,名古屋市のデータセット作りに取り組みました.皆さんが黙々と作業されていたのが印象的でした.その結果,CityData.jp のランキングで愛知県名古屋市がトップに立ちました.
ハンズオンの様子です.
ハンズオンで名古屋市のデータセット作りに取り組んだ成果です.CityData.jp のサイトはこちら.
皆さんがお住まいの自治体や,ご出身の地域には,どんな公共データがあるでしょうか? LinkData.org を利用すれば,サーバを持たない方でもデータを公開できます.ぜひチャレンジしてみて下さい.
担当幹事